ハンドベインとは

ハンドベインとは

手の甲の血管や、前腕の血管などがボコボコと浮き出る症状

ハンドベインとは、手の甲の血管や、前腕の血管などがボコボコと浮き出る症状のことです。

「手(hand)」と「静脈(vein)」を合わせて、「hand vein(ハンドベイン)」と呼びます。

発症すると、手の甲や前腕部の血管が数ミリ〜5ミリ程度に拡張し、こぶのように膨れて目立つため、見映えに影響が出ます。特に、手の甲は日常的に人目につく部位なので、血管が過剰に浮き出ていることを気にして悩んでいる患者様は多くいらっしゃいます。

ハンドベインの症状

ハンドベイン自体は病気ではなく、あくまでも手・手の甲・前腕に浮き出る静脈のことを指します。そのため、放置していても何らかの健康被害が出るわけではないのですが、加齢による老化と共に症状が進行する特徴があり、10代〜20代では目立たなかったはずの血管が目立つようになり、若々しさを欠いた、年老いた印象の手・前腕になってしまうのです。また、ごく稀に、手の痛みや浮腫などの症状を引き起こす原因にもなります。

ハンドベインの原因とは

ハンドベインの原因には、具体的に以下の4つが挙げられます。

血管の老化による拡張

静脈壁は、もともと血管の壁が薄いため、拡張しやすいという特徴があります。そのため、加齢によって血管が老化することで静脈壁の弾力が低下し、血管そのものが拡張して太くなるために、手、手の甲、前腕などの血管が浮き出て、目立つようになるのです。

皮膚の老化による弾力低下

加齢とともに、肌の弾力のもとになっている真皮層にあるコラーゲン・エラスチンなどの成分量が減少し、肌細胞を作り出す能力が弱まります。それによって表皮が薄くなることで、肌表面に血管が浮き出やすくなります。また、「光老化」といって、紫外線を長年浴び続けることで、お肌の新陳代謝が遅れ、血管が目立つ皮膚の状態になる場合もあります。

皮下脂肪の減少

老化によって、女性ホルモンの分泌量が低下をはじめると、それにともなって皮下脂肪も減少をはじめます。静脈は皮膚のすぐ下の部分に流れているため、皮下脂肪がある場合には埋もれて目立ちにくいですが、皮下脂肪が減少すると目立ちやすくなります。特に50代以降で、症状が顕著になる傾向があると言われています。

遺伝や生活習慣など

ハンドベインは、加齢と共に進行することがほとんどですが、中には遺伝によって、若い頃から症状に悩まされている患者様もいらっしゃいます。また、手を激しく利用する仕事や運動をする人も静脈が発達しやすいため、生活習慣によって症状が進行する場合もあります。

ハンドベインの治療方法について

ハンドベインの治療方法は、具体的には以下の4つが挙げられます。なお、当院では患者様の体への負担が少ない硬化療法血管内レーザーをおすすめしております。

硬化療法
硬化療法は、血管の中に硬化剤と呼ばれる薬剤を注入し、血管に炎症を起こさせて、閉塞させることで症状の改善を図る術式です。
体外照射タイプのレーザーを用いるよりも、より太い血管を処理できます。
注射による施術であるため、体への負担が少なく、比較的簡単に行うことができる施術であるという特徴があります。

硬化療法は下肢静脈瘤の治療に広く用いられている術式となっており、多くの患者様にご提案している手法です。
血管内レーザー治療
血管内レーザー治療とは、血管内にレーザーファイバーのカテーテルを挿入して、レーザーの熱で静脈を焼いて縮小させる術式です。
下肢静脈瘤での治療実績を持つ方法であり、前腕部の直線的な長い静脈を処理する場合に適しています。ただし、手の甲などの複雑な形状の血管にはあまり向かないため、硬化療法と併用する場合もあります。
体外からのレーザー照射
体外からロングパルスYAGレーザーなどのレーザー光線を当て、血管を目立たなくさせる治療方法です。網目状静脈瘤や、クモの巣状静脈瘤などの細かい静脈瘤の治療には効果が見込めますが、ボコボコと浮き出る太い静脈を対象とするハンドベインの治療方法としては、効果が乏しいとされています。
フィラー注入または脂肪注入
皮下脂肪が減少している部分に、ヒアルロン酸やハイドロキシアパタイトなどのフィラー(充填剤)を注入して、血管を埋もれさせる治療方法です。フィラーのほか、自身の脂肪を注入する方法もあります。ただし、フィラーは数ヶ月で体内に吸収されてしまうために繰り返し治療が必要であり、浮腫などが発生するリスクもあります。

ハンドベインの施術の流れ

・診察
手、手の甲、前腕などに浮き出ている静脈の血管がどのような太さ・形状であるかを確認していきます。そのうえで、硬化療法をはじめ、どの治療方法がベストかを判断いたします。
・治療
診察を終えたら、ハンドベインの治療に入っていきます。
硬化療法の場合は、硬化剤を注入する注射による治療となるため、比較的短い時間で治療を完了できます。
血管内レーザー治療の手術の場合は、局所麻酔の必要があり、完了まで1時間ほどかかります。
・術後、経過観察
硬化療法の場合、術後しばらくは、包帯またはサポーターでの施術部位の圧迫が必要です。
血管内レーザー治療の場合は、手術後1週間ほど包帯を巻いて保護します。

ハンドベインの施術のリスク・副作用について

ハンドベインの主な治療法である硬化療法では、硬化剤の注入によって固まった血管が、稀にしこりのように残る場合や、色素沈着を起こす場合があります。

血管内レーザー治療の場合は、術後に一時的に腫れや痛みなどのダウンタイムが出ますが、経過と共に症状は治まっていきますのでご安心ください。

ハンドベインの術後について

ハンドベインの治療は、メスを用いた大掛かりな手術などを行う必要がないため、術後の生活に大きな制限が出るようなことはありません。また、硬化療法や血管内レーザー治療を行った血管が、再び膨れてくるというケースはほとんどないです。ただし、治療した静脈血管以外の部分が目立ってくる場合がありますので、その際には新たに治療が必要となります。

ハンドベインの施術における注意点

ハンドベインの中には、ごく稀に病的なものがあります。具体的には、血管の逆流防止弁が壊れて病的な逆流を起こしている場合や、先天的に連結路(シャント)が動脈と静脈の間にあるために、静脈が拡張している場合などです。

このような状態になると、手を下げているときに手や前腕に浮腫や痛みを生じ、常に手を上に上げていないとつらいといった症状がみられます。このような場合には専門の治療が必要になりますので、気になる症状がある方はすみやかに当院までご相談ください。

ハンドベインの施術についてのよくある質問

ハンドベインの施術についてのよくある質問については、よくある質問 ハンドベインに関するご質問をご参考ください。